以下記事内容
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仙台市内の居酒屋と福祉事業所が、新型コロナウイルス禍を協力して乗り切ろうと始めた
スイーツのインターネット販売が好調だ。
その名も「シェアするガトーショコラ」。
お互いの強みを持ち寄り、苦手な分野を補い合うことで、新たな人気商品が生まれた。
チョコレートにフランス・ヴァローナ社のクーベルチュールを使い、軽過ぎず、重過ぎず、
また食べたいと思う味を追求した。
4号(直径12センチ)のホールで、届いてすぐに食べられるよう6等分にカット。
フォーク、ナプキン、お絞りもセットになっている。
元々は青葉区木町通の居酒屋「酒と肴(さかな)もうり」の名物メニュー。
コロナ禍で客足が遠のく苦境の中、毛利美菜子さん(49)は夫の道昭さん(51)が作る
ガトーショコラの通信販売に活路を求めた。
ただ、店単独では生産態勢が心もとない。
設備を備えた洋菓子店との連携を探り、つながったのが青葉区柏木の「メルヴェイユ仙台」だった。
同店は障害者の就労を支援する事業所で、オーブンなど専用設備も充実。
レシピを基に試行錯誤を重ねた出来栄えに、毛利さんは「うちで作るよりおいしい」と太鼓判を押す。
昨年の歳暮向けに150個が売れたほか、母の日ギフトも好評。
毛利さんは「名物はあっても通販に踏み出せない飲食店と、
設備はあっても売り方に困っている福祉事業所。
お互いが補い合うコラボになった」と手応えを語る。
六つ切りのガトーショコラに一つ一つ丁寧にフィルムを巻く
利用者=仙台市青葉区のメルヴェイユ仙台
メルヴェイユにとっても新たな挑戦だ。
運営するNPO法人創(そう)の会の安藤優子理事長(69)は
「作るのは利用者。『福祉の商売』とは違い、決まった数量や納期に『できない』では済まされず、
引き受けるには覚悟が必要だった。
ゆくゆくは利用者の工賃アップにつなげたい」と話す。
仲を取り持ったNPO法人みやぎセルプ協働受注センター(太白区)の格井さえ子事務局次長(50)
は「販売量や生産態勢など、同じ規模感でマッチングできた」と話す。
毛利さんは「同じようにコロナで苦しむ飲食店のヒントになればいい。
今後も仕事をシェアする仲間を増やしたい」
と意気込む。
受け付けはホームページから。週30個限定で日曜に締め切り、金曜に発送。
送料込み5000円(父の日キャンペーンは10%引き)。
https://mouri.easy-myshop.jp/c-item-detail?ic=A000000002